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モットリングについて

カルプ文字16: 製作編の生地で、カルプ文字を塗装する際に透明のシートを貼ると書きました。

blog.kirimojisign.com

この透明のシートは塗装からシートを保護する目的や

文字をカットする際の「カット原稿」と呼ばれる紙を貼り付けるために使用します。

カルプ文字もアルミ複合板切文字も多くの場合、側面を塗装するのですが、

塗装後、透明シートを剥がした後に稀にカラーシートの光沢にムラ(斑模様)が出て見えることがあります。

この現象をモットリングというとメーカー様からお教え頂きました。

 

モットリングとは……

 

"カラーシートの剥離紙(裏紙)の非シリコーン面がフィルム表面に転移し、

ツヤのボケ現象を起こすことがあり、特に濃い色に出やすい"

 

とのことです。

 

カルプ文字及びアルミ複合板切文字を製作する際に、表面はカラーシート貼りをするのですが、

このカラーシート自体にモットリング現象が起こっていることがあるようです。

※しかし、カラーシート貼り完了後、確認出来ないレベルなのです。

 

塗装をする際にカラーシートの表面に透明シートを貼り付けることで、

モットリングの目立ちが際立ってしまうことがあるのかもしれません。

 

同じメーカー様の同じ品番のカラーシートでも、

モットリングが起こらない物と起こる物があります。

こちらの原因は不明ながら、

 

  1. 生産ロットによる

  2. 製作環境(温度や湿度)による

 

上記2点が考えられるのではないかと思います。

 

各メーカー様もモットリングにはかなりお悩みのようです。

通常、ドライヤーや天日に長時間晒しておくと、ムラが徐々に薄れていくと聞いております。

切文字17:製作編 & 取付壁面編

お客様から大変人気のある金属切文字について本稿でご説明致します。

 

金属切文字はレーザーにて金属の板をカットしていきます。

カットというより、焼き切るという表現が正しいのかもしれません。

 

金属切文字製作の際に必要な最低線幅は3.5mm以上となります。

それ以下の線幅ですと、途中で金属板が焼き切れてしまう点や、

文字の裏にボルトを立てられてないという点がございます。

 

浮かせの場合、必要な最低線幅は6mm以上となります。

文字の線が全て6mm以上必要というわけではないのですが、

浮かせパイプにて取付の場合、パイプがφ5(5mm径)となります。

浮かせパイプとボルトには隙間が出来、重力により垂れ下がる点や、

文字の表からパイプが見えないようにするために6mm以上必要となります。

 

また、取付壁面も出来るだけ平ら(フラット)な面が向いております。

ベタ付け浮かせ付け共に凹凸がある面に取付ける際にはご注意頂く必要がございます。

今回は浮かせ付けについての画像を用いてご説明致します。

 

 

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1のような平らな壁面には浮かせパイプ(スペーサー)を用いた取付も困難ではございません。

しかし、2のような凹凸の多い面に対して浮かせパイプでの取付は

文字の出面が合わない可能性及び、パイプからはみ出したボルトが見えてしまいます。

 

 

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3のような壁面も2同様です。(ここまでギザギザの壁面はあまり見かけないですが……)

4は目地のあるタイルやレンガなどの凸部分にボルトを立てるパターンの参考でございます。

目地のピッチが揃っている場合、ピッチをお教え頂ければ

ボルトを立てる位置を製作時に合わせることが可能でございます。

 

 

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5は4と同じ目地のある壁面ですが、

凹部分と凸部分にボルトを立てているのがおわかり頂けるかと思います。

こちらの取付の場合、やはり浮かせパイプでの取付ですと

2と同じ現象(パイプがはみ出す)が起こります。

6は斜めの壁面に対して、金属切文字を壁面に対して水平ではなく取付のパターンです。

こちらも浮かせパイプからはみ出したボルトが見えてしまいます。

 

全てのパターンでボルトの埋め込みの深さで調整して頂ければ、浮かせで取付も可能ですが

浮かせパイプ併用での取付のみ困難となります。

 

カルプ文字16: 製作編

今回はカルプ文字の製作について投稿します。

 

カルプ文字とは……

ウレタン樹脂を利用した立体文字看板です。

軽量なので、取付も簡単です。

 

カルプ文字をご注文頂く際に、

  1. 表面の仕上げ

  2. 厚み

  3. 文字の大きさ

 

など諸々お伺いする事がございます。

 

表面シート貼り、側面近似色塗装仕上げの場合、

ご指定頂いたカラーシートをカルプ文字の表面(アルミ複合板)に貼り付けます。

カルプ文字はアルミ複合板(3mm厚)とウレタン樹脂をボンドで接着し、

1枚の大きな板(910mm X 1820mm)から切り出します。

次の写真をご確認頂くと、少しだけおわかり頂けるかと思います。

 

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こちらは青のカラーシート貼り、側面を近似色塗装で仕上げました。

 

「カルプ文字はどうやって製作するるのか?」と疑問に思われるお客様もいらっしゃるかと思います。

 

まず、初めにカルプボードにカラーシートを貼り、その上に透明のシートを貼ります。

その透明のシートの上に「カット原稿」という紙を貼ります。

この「カット原稿」のラインに沿って、職人がミシン(簡潔に言うと糸鋸)でカットしていきます。

 

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こちらは表面に黒(ツヤ無し)シートを貼った後、透明シートを貼ってあります。

その上に上述のカット原稿を貼り付けます。

 

透明シートを貼る目的は

 

  1. 文字をカットする際に「カット原稿」を貼り付けるため

  2. カット後、側面を塗装するため

 

上記の2点です。

 

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上の写真の上部がカット原稿という物で、カルプ文字を製作する際に欠かせない、

カットラインのガイドです。

下部の紙は取付原稿という物で、カルプ文字の取付の際のガイドです。

 

そして、カット完了後の状態はこちらです。

 

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ご確認頂くと、切粉がたくさん付着しているのがおわかり頂けるかと思います。

カルプ文字は冒頭で記載した通り、

アルミ複合板と発泡ウレタンで出来ています。

ミシン(簡潔に言うと大型電動糸鋸)でカットしていく際に、必ず切粉が出ます。

アルミ複合板は発泡プラスチックの中に薄いアルミシートをサンドして作られています。

なので、プラスチックとアルミの粉が出てしまいます。

 

切粉を清掃すると

 

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少し綺麗になったのがおわかりになると思います。

※この後、もっと綺麗に清掃しています

清掃後、塗装に入ります。

 

この時点で文字は綺麗に切れているのですが、カット原稿と透明のシートは剥がしていません。

何故ならば、2の塗装のためです。

(カット原稿は剥がしても問題はありません。) 側面を塗装する際に、透明のシートが表面のカラーシートを保護し、

塗料からシートを守る役割を果たします。

 

透明シートをを剥がすと

 

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黒(ツヤ無し)シートが現れます。

側面も近似色塗装で仕上げています。

しかし、ここではまだカルプ文字の製作は完了していません。

透明のシートを貼ってはいるものの、

やはり塗装が少し表面のカラーシートに乗ってしまう事があります。

なので、必ず表面のカラーシートも清掃してから発送致します。